青魚とコレステロール 理想的な食べ方のご紹介

新鮮な青魚が中性脂肪値を下げる
イワシ、サバ、サンマなど、背中の青い魚には、n-3不飽和脂肪酸のDHAやEPAが多く含まれています。DHAやEPAは、肝臓での中性脂肪の合成を抑える働きがあり、血液中の中性脂肪を減らす効果があります。また、血液を固める働きをする血小板が凝集するのを抑え、心筋梗塞や脳梗塞などの引き金となる血栓の予防に役立ちます。
魚には良質なタンパク質が含まれているので、食べる機会をできるだけ増やしたいものです。ただし、不飽和脂肪酸は酸化しやすいため、青魚を干物にすると、干している間に光や空気にさらされて参加する可能性があります。魚は鮮度の良いものを新鮮なうちに食べるようにしましょう。
また、魚介類にはコレステロールを多く含むものがありますが、飽和脂肪酸が少なくDHAやEPAは多いので、食べ過ぎなければ血中コレステロールの量は問題になるほど増加しません。

脂肪酸は良い働きもするのでバランスよく

ここまで3種類の主要な脂肪酸を紹介してきましたが、どれも体に有用な働きを持っているため、バランスよくとることが大切です。このバランスについては、「飽和脂肪酸は3.1一家不飽和脂肪酸は4点高風は風風子大和脂肪酸は3」の割合で取るのが望ましいとされています
目安としては、肉類は脂身を覗きながらほどほどに食べ、魚を食べる回数は多めに、植物脂はいろいろな種類を使って1日の使用量を大さじ1.5杯から2杯程度にすると、脂肪酸のバランスが整いやすくなります。

オメガ3とは
DHAやEPA、αリノレン酸が豊富な魚油(青魚に豊富)やえごま油、亜麻人油に含まれています。

コレステロールと女性ホルモン

脂質異常症の発症に女性ホルモンが深く関わっている

脂質異常症になりやすい年代は、男女で違いがあります。男性の場合は、30歳を過ぎた頃から中性脂肪値が増加し始め、コレステロールは年間に01mg/dlの増加があるとされています。このため男性は、45歳位から動脈硬化性の疾患にかかる危険度が増していきます。一方、女性の場合は40代までは中性脂肪値もコレステロール値も低めですが、閉経後はどちらの数値も急激に上昇します。

 

このように性差があるのは、脂質異常症の発症に女性ホルモンが深く関係しているからです。女性ホルモンは女性特有の体つきや妊娠をコントロールしています。エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があり、エストロゲンは卵子を成熟させて乳房や子宮を発達させ、プロゲステロンは妊娠に関わっています。

 

エストロゲンが動脈硬化を防いでいる

女性ホルモンのうち、治水上昇に関わっているのはエストロゲンです。エストロゲンには肝臓のLDL受容体を増やす作用があるため、エストロゲンが十分に働いているときには、悪玉コレステロールが順調に肝臓に取り込まれて、血液中の悪玉コレステロールが増えにくい状態になります。
また肝臓では、エストロゲンによって善玉コレステロールの合成が促進されるため、善玉コレステロールは増加しやすくなります。エストロゲンには、悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、血管の内側の細胞を守る働きもあります。つまり閉経前の女性は、女性ホルモンによって動脈硬化から守られているのです。

 

更年期以降は特に注意が必要

閉経後は脂質の調整作用が弱くなる
女性は50歳前後になると、女性ホルモンの分泌が急激に減って閉経を迎えます。40代後半から50代前半にかけて、閉経を挟む数年間を「更年期」と呼びますが、この時期には更年期特有の症状(ほてり、のぼせ、冷え、血圧の上下、精神的な症状など)が起きやすくなります。同時にコレステロールなどの脂質を調節する作用が弱くなり、生活内容に変化がなくても脂質異常症を起こしやすくなります。
実際に、脂質異常症が疑われる人の割合を年代別に男女で比較してみると、閉経前の女性は男性よりも低いのに対して、閉経を迎えて女性ホルモンの影響が消えていく60代以降は、男性とほぼ同じになります。(厚生労働省「国民健康、栄養調査」2011年)

 

内臓脂肪が蓄積しやすくなり悪玉コレステロールが増える

このようにして更年期以降の女性は脂質異常を起こしやすく、動脈硬化性の疾患を発症しやすくなります。心疾患による死亡数を年代別に男女で比較してみると、50代までの女性はとても少ないのですが60代から少しずつ増えて、80代になると男性とほぼ同じになります。(厚生労働厚生労働省「人口動態統計」2011年)
また更年期以降の女性は、肥満にも注意が必要です。女性ホルモンは女性らしい体つきを保つ働きがあるので、皮下脂肪増やし、内臓脂肪の蓄積を抑えていました。しかし閉経後は内臓脂肪が蓄積しやすくなるので、血糖値を下げるインスリンの働きが妨げられ、悪玉や超悪玉コレステロールが増えやすくなります。

 

動脈硬化を始め学習上女性特有の病にも注意が必要

閉経前後に現れる各種症状

    1. 更年期症状
    2. 膝壁萎縮
    3. 頻尿生殖器症状
    4. 皮膚萎縮
    5. 切迫尿失禁
    6. 骨粗しょう症
    7. 動脈硬化

脂質異常が引き起こす病気について

脂質異常が原因の病気

動脈硬化による心臓、脳の大病も

脂質異常症を放置すると、動脈硬化性の疾患にかかるリスクが高まります。代表格は、「狭心症」や「心筋梗塞」などの心血管疾患です。
狭心症は、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈に動脈硬化が起きて、血管の内部が狭くなり、血流が悪くなる病気です。胸が締め付けられるような圧迫感のある共通発作が起きます。
冠動脈が完全に詰まって血流が途絶えてしまい(心筋虚血)、心臓の筋肉が酸素不足やNPO不足になり、壊死するのが心筋梗塞です。急性心筋梗塞の共通発作は激烈で、嘔吐や冷や汗を伴います。脳に酸素や栄養を送る血管が動脈硬化によってつまり、脳の神経細胞がダメージを受けて麻痺や意識障害が起きる状態が「脳梗塞」です。「脳卒中」は、脳梗塞と、脳の血管が破れて出血する頭蓋内出血(脳出血、くも膜下出血)を合わせた呼び方で、このうち高LDLコレステロール結晶と関係が深いのはアテローム血栓性脳梗塞です。

 

内臓の病気も引き起こす

腎臓や足の血管に動脈硬化が起きて発症するのが末梢動脈疾患(PAD)」です。ほとんどの場合は足の血管に起きて、血液が十分に送られないために、一定距離を歩くと足が痛くて歩けなくなり、数分間休めばまた歩けるようになる「間欠性跛行」と言う症状が現れます。脂質異常症が起こす動脈硬化性疾患以外の病気としては、中性脂肪が肝臓に溜まりすぎる「脂肪肝」、中性脂肪が膵臓を痛める「急性膵炎」、コレステロールの石ができる「胆石症」などがあります。

 

 

コレステロールが引き起こす動脈硬化の仕組を知り対策を

動脈硬化を即す3つの異常状態

「脂質異常症」は、血液中のLDL (悪玉)コレステロールや中性脂肪が多い状態、あるいはHDL (善玉コレステロール)が少ない状態です。以前は高脂血症と呼ばれていましたが、善玉コレステロール値が異常に低い(低脂血症)場合もあるため、新しい名称になりました。診断基準の値は以下の通りですが、高脂血症の診断基準であった「総コレステロール値)は、脂質異常症の診断基準には含まれません。

脂質異常症の3タイプ(高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高中性脂肪血症)は、どれも動脈硬化を促進しますが、特に問題になるのは悪玉コレステロールが高いタイプです。また悪玉コレステロールと中性脂肪の両方の値が高いと、より動脈硬化を促進しやすいと言われています。

 

原因は食べ過ぎと肥満

脂質異常を起こす原因には、他の病気によって血中脂質の異常が起きる場合や、遺伝的な相違による場合もありますが、最も大きな原因は食べ過ぎとそれによる肥満です。
食べ物には糖質、脂質、タンパク質などが含まれていますが、食べ過ぎると糖質が分解されたブドウ糖を原料にして、肝臓で中性脂肪がどんどん作られます。また、これらを原料にして肝臓でコレステロールも合成されます。
食べ過ぎで余ったエネルギーは、中性脂肪になって脂肪組織に蓄えられます。体脂肪が増えて肥満になると、肝臓での中性脂肪やコレステロールの合成が足され、さらに血中脂質が高くなると言う悪循環が起きます。

健康診断で以下の数値が出たら注意!日本動脈硬化学会による基準

  • 脂質代謝= HDLコレステロール(HDL)
    善玉コレステロール40mg/dl未満
  • 中性脂肪(TG)
    中性脂肪
    150mg/dl以上
  • LDLコレステロール(LDL)
    悪玉コレステロール140mg/dl以上

コレステロール対策に大豆 1日数g積極的に摂取する

畑の肉である大豆 脂質異常改善の強い味方
大豆は、脂質異常改善する多くの成分を含んでいる食品で、大豆タンパク、レシチン、サポニン、植物ステロールなどの成分が揃っています。
大豆は「畑の肉」と称されるほど、良質なタンパク質食品です。しかも、大豆タンパクにはコレステロールを下げる効果があります。動物性タンパクの代わりに大豆タンパクをとると、悪玉コレステロール値が低下することがわかっています。  続きを読む